2016-01-01から1年間の記事一覧

晴れた海のオーケストラ

第二回目となるモーツァルトばかりでプログラミングされた「トリトン・晴れた海のオーケストラ」の公演が終了した。多くのお客様に脚を運んで頂き、この場を借りて感謝したいと思う。 ありがとうございました。 リハーサルの開始からの事を少し話すと、この…

様々な想い

シベリウス作曲のフィンランディア、交響曲1番と7番というプログラムの定期演奏会が終わって、余韻と言うのか様々な事に想いを馳せている。 実は1番も7番も演奏するのはもう20年近く前だと思う。 その時の7番の印象は「なるほどね、うーん」みたいな…

オーケストラ・アンサンブル金沢

アンサンブル金沢には学生時代苦楽を共にしたチェロの親友、早川がいる。 僕たちがまだ25、6の頃、彼はアンサンブル金沢に入団した。 その時は 「僕も金沢に遊びに行くし、また東京にも遊びに来いよ」 と言いながら寂しいと言うより、僕たちの未来が眩し…

セントラル愛知交響楽団

今年はある意味オーケストラの旅が続いている。 6月に名古屋フィルと合同演奏会があったり、夏のサイトウキネンから京響の創立60周年記念ツアー、神奈川フィル、晴れた海のオーケストラ、そしてこの一週間はセントラル愛知のドボルザークのスターバト・マ…

ベートーヴェンピアノ協奏曲全曲演奏会

昨日、東京オペラシティにて、横山幸雄さんのピアノと「トリトン晴れた海のオーケストラ」によるベートーヴェンピアノ協奏曲全曲演奏会が行われた。 横山君の超人ぶりはショパンのピアノ曲226曲を1日で弾くという演奏会を敢行した事だけでも十分な情報で…

ゲッツェルさん最後の定期

4年前に首席客演指揮者として神奈川フィルの指揮者陣に加わったサッシャ・ゲッツェルさんがマーラーの5番を指揮してオーケストラを去る事になった。 実際は、県民ホールでのコンサートが明日(22日)行われ、展覧会の絵やプロコフエフのピアノ協奏曲の第…

京響創立60周年記念ツアー

サイトウキネンが終わり、夏の終わりを感じる暇もなく京都へ。 京都は京都市交響楽団の創立60周年記念ツアーのためでしたが、これも僕には将来の糧となる貴重な経験をさせてもらった。 五嶋みどりさんをソリストにお迎えしてチャイコフスキーのバイオリン…

サイトウキネン 5

3週間に渡っての僕の夏、サイトウキネン・オーケストラの公演が全て終了した。 フェスティバルとしては正確に言うと小澤塾によるラベルの「子供と魔法」の公演は残っているけれど、サイトウキネン・オーケストラの公演は全て終了した事になる。 3週間も松…

サイトウキネン 4

小澤総監督が指揮をしたベートーベンの7番の前日、チェロの上村昇さんが15歳も年下の僕に 「明日は一緒に良いベートーベンを弾こうね。今から楽しみにしてる。良いベートーベンを。お疲れ様」 と言って帰って行った。 僕は嬉しかった。 次の日の小澤総監…

サイトウキネン 3

ファビオ・ルイージという指揮者。 音楽的な才能や見識はもちろんの事、人間としても優しくユーモアに溢れた本当に頭の良い紳士だと思う。 もちろんプライベートの事は知る由もないけれど、少なくとも指揮台の上での彼は文句のつけようがない。 こんな事があ…

サイトウキネン 2

先日、僕が昔大変お世話になった松本在住のご夫妻にお会いした。 そのご夫妻には2人の娘さんと1人の息子さんがいて、昔は鈴木メソッドで娘さん2人はバイオリンを、息子さんはチェロを習っていた。。 今は3人とも幸せに松本以外の地で生活しているけれど…

サイトウキネン 1

今年も松本でのこのフェスティバルでのリハーサルや本番に参加させて貰った事を心から嬉しく思うし、誇りにも思う。とは言え、このフェスティバルに来たからいつもと違う仕事をする訳ではない。 ここで普段自分の職場でやっている事を変えて仕事をする事は無…

国歌

いろんな所で今回のオリンピックでの「君が代」のテンポについて多くの意見を読ませてもらった。 こんな事、今まであっただろうか? 国歌のテンポがTwitterやニュースなどに取り上げられた事は嬉しい事だと思ってる。 Twitterなどで知ったのは誰が指揮者で何…

言葉

どうやらいつの間にか僕は古い人間というカテゴリーに入ってきたと実感する事がある。 それは音楽や演奏の好みもそうだし、生活においても「言葉」も「ひょっとして僕は古い人間になったのかな?」と感じる時が少なくない。 当然優れた方々の事を敬意をもっ…

音楽の友8月号

物心ついたときから雑誌「音楽の友」はあった。 若い頃はその批評欄に自分の関わった演奏会があれば読んだ。 褒められたら喜ぶし、その逆の時は落ち込んだりもした。 オーケストラのリハーサル場には必ず新しい「音楽の友」は置いてあるし、読む時は読んで来…

半年終了

なにせ、あっという間。 4月に入ってからは自分でも自分を見失う様な毎日だった。 昨日ようやく今年度に入って初めて遊びに出掛けた。 神奈川フィルの事務局のパーソナルマネージャーの中条くんが6月の半ばに 「ひろやすさん、名古屋フィルさんの合同演奏…

レニングラード

25日土曜日(みなとみらい)、27日月曜日(名古屋)と名古屋フィルと神奈川フィルの合同演奏会がある。 今そのリハーサルの真っ最中。 あの神奈川フィルの練習場に130人がいて、みんなで音を出す訳だからその音圧たるや筆舌に尽くしがたい。 愛知県春…

長い旅

宮崎国際音楽祭から戻り翌日から2日間大学に行きその足で京都へ。 その京都から戻ってまた大学に3日間。宮崎での2週間、そして京都での1週間。 ありがたい事にその間に沢山の刺激を貰い早速今週の大学でのレッスンの糧になっている。個人個人のレベルア…

第21回宮崎国際音楽祭

明日から宮崎国際音楽祭。 初めて参加させてもらったのは2003年ぐらいからかなぁ? しかも一度行くと2週間から長いと20日近く滞在する。 足すともう宮崎に1年ぐらい住んだと同じ事になる。 参加メンバーは各々自分のお気に入りのお店があるし、僕もお世…

4月が終わった

以前はチェロを教えると言う事に凄く躊躇していた。 あまりに自分の中で完結していたり、多くの人から学んだ事や教えて頂いた事を自分の中で組み合わせ過ぎていて、独善的でありすぎると自分を考えていたと言う事もあるけれど、芸大で生徒さんを教えてくれな…

田園

1993年頃だったと記憶しているけれど、ウィーンの楽友協会でウィーン・フィルの定期だったか特別演奏会だったか記憶は曖昧だけど、バレンボイムの指揮とピアノでベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番と交響曲第6番「田園」をステージの上にある席で聴い…

池松合宿

N響からニュージーランド響を経て現在都響という少し面白い経歴を持つコントラバス奏者の池松くんが毎年のように主催している合宿に参加して来た。 コントラバスの合宿に何故?と思われる方もいると思うので簡単に説明したいと思う。この合宿はコントラバス…

もうすぐ新年度

ブラームスの室内楽のコンサートが終わった後、1週間は楽器もほとんど弾く事なく休んでいた。 その一週間休んだ後、鹿児島、第8回天空の森音楽祭でバッハなどを演奏したけれど、朝、夜そして寝る前とその霧島の田島本館という温泉宿で温泉に入り50肩の治…

休養と充電

この一週間ちょっと関西に滞在していた。 バッハの無伴奏のコンサート、京響の定期公演でのマーラーの6番、そしてブラームスの6重奏の2番のコンサートを終えて東京に帰って来たけれど、この一週間の収穫は大きかった気がする。 立て続けにバッハ、マーラ…

3月に入ると

一昨日セントラル愛知さんで初めてチャイコフスキーピアノ協奏曲第2番を弾かせて頂いた。 25年以上にもなるオーケストラ生活で初めてだ。演奏した事がない曲はまだまだあるんだろうし、それどころか聴いた事もない曲だって相当な量あるんだろうな。 昨日…

50歳

26日に50歳になった。 その日に宗次ホールさんのご好意により、リサイタルをさせて頂いた。 それもバッハばかりで。 前半は1番と3番。 後半は4番を編曲して頂き、原田禎夫さんとデュオと言う形で演奏させて頂いた。 山本裕康という音楽を目指す人間を…

トリプル・コンチェルト

ベートーベンの3重協奏曲、みなとみらいホールとミューザ川崎での2回の演奏会が終了した。 無事になんとか終了できたのも、コンマスの崎谷くんや、副指揮者の阿部くんの助言や励まし、常任指揮者の川瀬さんを始めとするオーケストラのみんなの協力、そして…

副指揮者・阿部未来さん

今年度、去年の4月から神奈川フィルの副指揮者に就任された阿部未来さん。 みんなからは未来ちゃんと呼ばれ、多くの団員に信頼されている31歳の若者。 副指揮者の制度が出来てから伊藤翔くん、永峰くん、そして阿部くんと3代目の副指揮者。 本当に素晴ら…

シューマンのチェロ協奏曲

11日の日、東京音楽コンクールの弦楽器部門の優勝者の水野さんと管楽器部門の優勝者で神奈川フィルの同僚の鈴木さんの演奏を聴く為に上野の東京文化会館の大ホールに出掛けた。水野さんは今現在17歳で高校3年生。 2年前の学生コンクールで優勝したり、去年…

2月26日

今年50歳になる。 学生時代、50歳或は50歳台の先生や大先輩方を見てとてつもなく遠い年齢の方々だと思っていた。 それがいつの間にか僕もその域に入る事になる。 かといって、その時の先生方の「素晴らしい演奏の域」に入った訳でもない。 それが一番…