50歳

26日に50歳になった。
その日に宗次ホールさんのご好意により、リサイタルをさせて頂いた。
それもバッハばかりで。


前半は1番と3番。
後半は4番を編曲して頂き、原田禎夫さんとデュオと言う形で演奏させて頂いた。


山本裕康という音楽を目指す人間を作ってくれた名古屋という故郷でこのような演奏会が出来た事を嬉しく思うし、小中学校の同級生からお世話になった方々、僕を育ててくれたチェロの先生を始めとする何人かの先生方、そして名古屋芸大の生徒さんや卒業生、共演したアマチュアのオーケストラの面々、そして名古屋以外から東京、京都、松本、神戸、といつも暖かく応援して下さる方々が駆けつけて下さった前で自分がずっともがいて来て、これからももがき続けるだろうバッハを演奏出来た事は、50歳からの僕の活動を支える原動力にもなるだろうし、一生の誇りになったと思う。

そして言わずと知れた「CoCo壱番屋」の創始者である宗次さんの作った宗次ホールで出来た事は僕にとっては大変意味がある事だった。
今は経営から退かれて社会貢献活動にほとんどの時間を割くという宗次さんの生き方は、僕の今後の生き方のヒントを言葉ではなく行動で示して頂いている。
これから名古屋で少しずつそういう活動を増やしたいし、育ててもらったこの街で恩返しをしたいと思っている。

そして共演して下さった原田禎夫さん。
彼も僕にとっては「こうありたい大人」であり、チェロはもちろんの事、生き方、言動等々、尊敬して止まない禎夫さんが僕のリサイタルに付き合って下さった事は一生感謝しても仕切れないと思う。
そしてあんな凄いキャリアを築いた禎夫さんなのに、僕に何を言う訳でもなくただひたすら弾いて音や音楽でしっかりと僕に今後の課題を示してくれたし、やらなきゃいけない事を明確にしてくれた。

舞台上で弾きながら(そういう事は僕にはできない)と何度思った事か。
そういう事にまたチャレンジして行く事でしか、禎夫さんに恩返しは出来ないなと思ってる。


そんな事もお客様が足を運んで下さらなければ出来なかった事だし、ホールには来れなくても応援をして下さった方々を含め、全ての方々に感謝したい。


直接お礼を伝えたいといつも思うけれど、なかなかそれも出来なくて申し訳なく思っている。
この場をお借りしてなんとか感謝の気持ちをお伝え出来たらと願っている。


50歳になりましたが、まだまだ鼻たれ小僧。
これまで応援、叱咤激励、本当にありがとうございました。
そして今回も多くの方々に支えられてなんとか無事コンサートを終える事が出来ました。
心から感謝申し上げます。
今後ともよろしくお願いいたします。

ありがとうございました。