レニングラード

25日土曜日(みなとみらい)、27日月曜日(名古屋)と名古屋フィルと神奈川フィルの合同演奏会がある。
今そのリハーサルの真っ最中。
あの神奈川フィルの練習場に130人がいて、みんなで音を出す訳だからその音圧たるや筆舌に尽くしがたい。



愛知県春日井市で生まれ名古屋に引っ越し、そして上京。
とっくに東京での生活の方が長くなり、東京での仕事がほとんどではあるものの、未だに中日ドラゴンズファンだし、東京に来てから発足したJリーグも何故か名古屋グランパスのファン。
ここ何台かはトヨタ車だし、三つ子の魂は50歳になっても変わらない。
そんな中、自分の所属するオーケストラが名古屋フィルと合同で演奏会をするなんて。



名古屋フィルには沢山の友人、先輩後輩がいる。
大学一年生の時に初めてカルテットを勉強した時のバイオリンの先輩もいるし、チェロの先輩がなにせ2人もいる。
当時は恐い先輩で怒られてばかりいたけれど、今はお二方とも歳を重ねてまるくなり、紳士になってた。
隣で弾いているのが先輩の1人。
仕事をしながらの彼の言葉や動作で、やっぱり長い年月オーケストラで考え試行錯誤をずっとされてきたんだなと思った。
なにを今までオーケストラでしてきたか、音楽に対してどう対峙していたのかは1時間のリハーサルでわかる物だ。
というか、合同だからと張り切ろうが、頑張ってる振りをしようが、普段の事しか出ない物だ。
あわてて練習してもそんなのはバレる。
普段何をしてオケに来ているかなんてすぐバレる。
先輩を見て嬉しかった。
この年月に各々の人生があり、音楽があり、場所は違っても、同じオーケストラという土俵に生き、様々な想いを持ち寄って彼らとこんな時代に「レニングラード」を弾く。
これほど意味がある事もそうはないのではないかと思う。



名古屋のコンサートには父親も聴きに来る。
できたら母親と揃って聴きに来て欲しかったな。
終演後にそれこそいろんな話が出来ただろうに。