あけましておめでとうございます

明けましておめどてうございます。

僕は普通に年が終わり、普通に年が明けました。
2015年の最後の公演は31日の「ドラクエコンサート・ファイナル」でした。
昨年も多くの方に、そして何度も出演する公演に足を運んで下さった方々に感謝いたします。
そして多くの方に新たに出会い、また多くの既知の友人知人にも会う事が出来ていつもながら嬉しくありがたい時間をありがとうございました。
本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。


昨年もオーケストラ、室内楽、ソロと多くのコンサートに参加いたしましたが、その中でも特に印象に残ったコンサートをいくつかあげさせて頂きます。その理由と共に。


1月17日
ミューザ川崎
コルンゴルト チェロ協奏曲」
15分程の曲でしたが、全く存在すら知らず、譜読みから演奏会まで未知への旅でした。
全く知らなかった曲をゼロから勉強してたどり着いた演奏会。ゲッツェルさんの指揮でなければ到底たどり着けなかったと思います。自分だけのアイデアなんて知れていると改めて再認識しました。


1月25日
杉田劇場
「池松宏とのデュオリサイタル」
コントラバスの池松くんとは学生時代毎日一緒に学校の廊下で練習してお互いを貶し合い、罵り合い(誤解のないように)楽器こそ違うけれどお互いを励まし合い、そして社会に出た後も何かに付けて1つのテーマについて論議してきた盟友です。あれから30年、いろんな想いと共に演奏し、同じ釜の飯を食った奴との共演は本当に嬉しく泣けるものです。


6月
京響ヨーロッパツアー」
アムステルダムコンセルトヘボウでの演奏は僕の中での音の在り方、出し方を再び考えさせられる経験となりました。以前イタリアでの教会でのバッハやウィーン楽友協会で弾いた時にも同じ事を思ったりもしたのですが、日常にそれがないと忘れて行くものです。それを思い出させて頂きました。


8月28日
サイトウキネンオーケストラ
ファビオ・ルイージ マーラー交響曲第5番」
僕の経験での範囲で申し訳ないのですが、比較的多く演奏したマーラーの5番でこれ以上の5番はもう経験する事はないのかなと思いました。多分ないでしょう。弾きながら目頭が熱くなりましたし、何度も卒倒する様な音圧を感じ、これがキャリアの最後だったらと思ったコンサートでした。


10月25日&26日
「ベートーベン、チェロソナタ及び変奏曲全曲演奏会」
ソナタの1番から5番までまんべんなく弾いて来た訳ではなく、やはり1番は圧倒的に少なかったけれど、ベートーベンの時代を追って初期から後期までを一度に勉強する事は僕にとって刺激的なものでした。それを自分からというより、プリモ芸術工房という素敵なホールとその支配人の大島さんにやってもらいたいと言って頂いた事に本当に感謝したい。


11月27日&30日
「神奈川フィル定期演奏会と特別演奏会」
ブログにも書いたけれど、ブラームスの2番のピアノ協奏曲のチェロのソロはオケマンの僕にとって本当に大切な曲だし、生まれて初めて自分の演奏を許せたのが30日の公演だった。他の方々がどう思われたか色々意見はあると思うけれど、あれ以上の事は今の僕では出来ないと思う。そしてこれ以上の演奏は僕ではなく、これからは門脇さんが超えていくんだろうなと思った忘れられない公演だった。自画自賛してるようでみっともないけど、生まれて初めてそう思ったのだから許して欲しい。





他にもセントラル愛知交響楽団でのドボルザークのコンチェルト、京響でのドボルザークのコンチェルトと短い曲を指揮した事、トリトンでの室内アンサンブルや小澤さんが指揮したベートーベンの2番や合唱幻想曲、喫茶店での小さな公演等々あげればきりがない。
来年はいろんな意味でも転換を迎える事もあり、仕事は減らし時間を取る事を優先にして、今後の人生の在り方をしっかりと考えていきたいと思う。


これらのコンサートに足を運んで頂いた多くの皆様にこの場をお借りして心より感謝の気持ちをお伝えしたいと思う。
本当にありがとうございました。