明日から

宮崎国際音楽祭から帰ってすぐに2つの室内楽のコンサートを終え、そしてすぐまた京都に行き明日からの京響のヨーロッパ・ツアーの壮行演奏会のリハーサルと本番があった。
毎日が無我夢中で、自分は今日、何時に何処なのかという事もその朝何度も確認しないと恐怖だった。


そして明日からヨーロッパ。
カナダ、アメリカ、中国と続いていたので、実はヨーロッパは久しぶりとなる。
最初にチェコプルゼニ、ドイツのケルン、オランダのアムステルダム、最後がイタリアのフィレンツェ
僕はビールを飲まないから知らないけれど、プルゼニピルスナーの事らしい。
ビール好きにはたまらない場所になるんだろうな。


移動、リハーサル、そして本場の繰り返しで、忙しい旅になるとは思うけれど、京響の仲の良い友人と食べたり飲んだり、そして尊敬するチェリストの上村昇さんとずっと一緒に弾ける事は何か僕の今後の糧になると信じてる。


向こうで京響がどんな評価を受けるのか、それは実は僕はどうでも良いと思ってる。
素敵なのは、西洋音楽をやる人間の集まりであるオーケストラが、全員でその発祥の地であるヨーロッパの空気を一緒に吸う事。
同じヨーロッパの地を踏み、そこの空気を吸い、そして各々が様々な事を考え血や肉に変えて帰国する。
その繰り返しが最終的には50年後100年後の京響を作って行く事になるんだと思う。
僕は正式なオーディションを経て京響のメンバーになった人間ではないけれど、ここで働く以上、相当な覚悟でこのツアーには参加しようと思っている。
そしてそれが京響は言うに及ばず、神奈川フィル、そして大袈裟かもしれないけれど、後々の日本の音楽界の為に少しでも貢献できるのなら嬉しい。


昔から外国に行く時は必ず珍道中になった。
それはそれで楽しみたい。