2014年さようなら

今年は良い1年だったかと問えば、もちろん良い1年だった。チェロの仕事を始めてすでに25年ほどは経っているけど、最も過酷で大変な1年だった気がする。数年前までたまに気分転換と称して行っていたゴルフも全くせず、ひたすらチェロを弾いていた。追われていたと言うのも事実だけど。
1年間でコンチェルトを6回弾くというのはオーケストラで働く僕にはあまりにも過酷だった。
演奏が良かったかどうかは別として、その準備はオーケストラの仕事の合間にするしかなく、時間を捻出するだけでも大変だったな。でも、名古屋で2回演奏した中のドン・キホーテでは、中学の同級生が沢山来てくれて、33年ぶりの再会を果たせたことは僕には凄く嬉しく、かけがえのない1日となった。
もう会えないと思っていた友人達だったし、幼馴染みの生まれて初めて友達になったと言うレアな友人にも再会できた。そして11月のハイドンのコンチェルトの時にもまた脚を運んでくれて、嬉しかったな。そろそろ生まれ故郷の愛知県春日井市に恩返しをしなきゃと思った。
今年度からは、神奈川フィルとセントラル愛知と言うオーケストラに加えて京都市交響楽団にもお世話になることになった。色んな街でオーケストラを弾かせてもらえる喜びは言葉になかなかできないものだ。求められればそこで必死に最善を尽くす、これは昔から目指していた事だけど、この年齢になって求めて頂いた事には本当に嬉しかったし、身体をかけてでもやり通そうと思って1年過ごしてきた。
信じられないほどめまぐるしく大変な1年だったけど、多くの人にささえられてここまで来れたと感謝している。
今年以上に来年は、とにかく音楽を楽しみ、そして勉強し、そしてこれからの若い奏者や新たな仲間をとにかく音楽に集中出来る環境を作る事だけに時間を割きたい。
幸いその考えに賛同してくれる仲間もいる。身体を張って戦おうと思う。それによって神奈川フィルを追い出されても悔いはない。
大義は音楽、芸術を守るためだ。
若い人達がつまらない嫌がらせに潰されない事がまずは音楽を守る第一歩なんだから。
来年はどんな年になるんだろう。
今年は本当は大変な1年ではあったけど、そう言う試練を与えてもらえたのは幸せな事だった。
今年、お世話になった方々には、心から感謝。
そう言う方々への恩返しのためにも、戦うよ。

ありがとうございました。
さようなら2014年。