チェロアンサンブル中島2014

昨日、チェロアンサンブル中島2014のコンサートが終わった。

このコンサートは3回目で1回目は2003年、前回は2009年で今回は5年ぶりの開催となる。

このチェロアンサンブル中島とは何か?
僕が名古屋時代に習ってた中島顕先生を囲んで、現役の生徒さん、OBが集ってチェロアンサンブルのコンサートをするというもの。
チェロを仕事としている人達、チェロを仕事とせず、ちゃんとした仕事をされてるOBの方々から小学4年生までの52人のコンサートだった。

僕は古株ではあるけれど、その時に一緒に習ってた仲間は未だに良き友人として、年代的に接点のなかった人たちも会えば先輩後輩の垣根などなく、ひたすらいい仲間として付き合ってもらっている。

バッハのシャコンヌから東方の三賢人、4つのチェロの為のフェニックス等々、難曲がプログラムには並んでいた。
それを2013年の年末から日曜ごとにあつまり、時には合宿のようにして全員がこの日に向けて頑張って来た。
正直、素晴らしいコンサートだった。ひたむきさ、これには一緒に弾いていても刺激を受けた。
都響の長谷部くん、セントラル愛知の本橋くん、バロックで活躍する名古屋に住む高橋くん等のプロの演奏家がが時間のある限りそのリハーサルに赴き、助言をして来た。
でもそれは先生生徒の関係ではなく、仲間として。
パリやドイツからも駆けつけたチェリストもいる。
なんだろう、この中島先生の生徒達の結束は。

僕も練習に参加しても昨日の演奏会でも、昔の仲間と話す事が本当に嬉しい事だった。
やっぱり僕とチェロの原点に帰るという事はもう1つの故郷に戻る事だ。
今年に入って2月1日に中学の同級生に再会した事がきっかけになり、ずっと生まれ育った春日井市、名古屋という街をより思い出す事となった。そして今回のもう1つ故郷に帰郷した。

東京に住んでからの方が圧倒的に長くなっても、18年間育ったあの場所は僕にはかけがえのない時間だったんだと最近強く思う。

満員のお客様の前で、現役の生徒さんの父兄の方々が必死にコンサートを作り、そして我々がとにかく音楽が好きでチェロが好きで緊張しながらも必死に演奏する。
見事なコンサートの成功例だと思う。
終演後、お客さんの一人から言われた。
「私はクラシックは詳しくないけれど、感動して涙が出た」と。
こんなコンサートに参加出来る事を誇りに思う。

中島先生の事をもっと書きたいし、友人達一人一人の事を全部書きたいけれど、これは僕の心の日記帳に刻むだけにしようかな。
昨日が最後ではないだろうし、大事な想い出だから。

生まれ故郷に恩返ししたい。
そのプロジェクトはまだ書けないけれど、今年とにかく準備して来年には始動させたい。
そして故郷の人が1人でもチェロやクラシック音楽が好きになってくれたら。

昨日、来て下さったお客様、コンサートを本当の手作りで頑張って下さったご父兄の方々、中島先生、そしてかけがいのないチェロの仲間達にこの場をお借りしてお礼を言いたい。


そして、現役の中島先生の生徒さんに一言言わせて欲しい。
チェリストになりたいという小さな夢を持つ事も良いけど、この集団には立派な人間として素晴らしい仕事をしているOBがいっぱいいるから、何か困った事があったら相談する人はいっぱいいるから何も心配ないよ。