宮崎国際音楽祭 2013

帰京。
今年は曲も沢山、難曲も沢山、個人的な練習をしなきゃいけない曲も沢山、スケジュールもかなりタフ、初めて宮崎から痩せて帰ってきました。

とは言うものの、今年も宮崎の喫茶店みるくはうすさんを始め、串ぼうずさん等、大変お世話になりました。
毎年元気なマスターや店主にお会いすると本当に嬉しいし、また帰って来たんだと思います。
有り難うございました。

自分の事はさておき、初めてピンカス・ズッカーマンさんのリサイタルを宮崎で拝聴。
あまりの凄さに感想が書けません。
バイオリンのリサイタルを聴きに行ってバイオリンのコンサートでなかった、とでも言うのかな、音楽を堪能させて頂いたという感じでしょうか。

室内オーケストラのリハーサルの時、ズッカーマンさんはモーツァルトのバイオリン協奏曲の3番を弾き振りしておりましたが、休憩になる時チェロの原田禎夫さんが「モーツァルトは結構下手するとむちゃくちゃになってしまうんだよ、結構怖いよ」とズッカーマンさんに話かけたら「モーツァルトの生活そのものがぐちゃぐちゃだったから良いんだよ」と言っておりました。もちろん笑いながらの冗談ですが、それを言ってもバチがあたらないそれもあまりに素晴らしいモーツァルトの3番の協奏曲でした。

良かった、良くなかった、スタイルがどう、好き嫌いで言えば、、、などコンサートに行くといろんな事を考えますが、そういう事を言うのも意味のないとてつもないコンサートでした。
どう整理して良いのかわからず、禎夫さんにそれを打ち明けたら、禎夫さんまでもが「俺もさ、ホントに昨夜は寝れなかった、ショックだったよ」と。

5月24日の神奈川フィルの定期演奏会ソリストとして来るバイオリンの文彰くんがズッカーマンのレッスンを受け、言われた事を教えてもらいましたが、それもまた凄い話でした。

まあ世の中には凄い次元の方々が沢山いますが、やはりそこに照準はいつも向けていたいと思います。
身体は痩せたし疲弊していますが、今日からまた始動したいと思っております。