MAP’Sのレコーディング

1月2月は慌ただしく一気に過ぎ去って行った。
そして気付くと3月も5日程過ぎているではないか。

なんという早さだ。

定期演奏会では聴きに来て下さった友人知人に何故ラフマニノフの2番のシンフォニーをカットするのかという苦言を沢山頂いた。
何も言い訳はありません。
その通りです。
その曲を「カット」については人によって様々な考え方はあるだろうなと思う。
もちろんカットが板について、カットされるのが普通になってしまっている曲もあるし、僕がどちらが正しいという事は言えない。

ただ、演奏家として、楽譜をカットする事はどうしても賛同できない。
定期演奏会というのは個人で言うとリサイタルのようなものなのかな?
例えばフォーレの2番のソナタブラームスの2番のソナタ、そしてラフマニノフソナタという意欲的なプログラムを組んでチケットを売りに出して、ピアニストとリハーサルをしてみる。そして「ちょっと長くない?」「そうですね、カットしましょうか?」という事は僕は出来ない。
その作曲家が書いた物を再現してお客様にそれをお届けする、もしくは紹介するのが演奏家の仕事だし、気が小さい僕は後で何を言われるかわからないからというせこい理由も入っている。

確かに先日の定期演奏会のプログラムはあまりに長過ぎた。
その時点で気付く人がいて、そしてプログラムを考え直すのが筋かなと。

なのでこれはオーケストラ全体の問題。
身の回りにはホントに沢山の課題や宿題が転がっているものだ。
そしてどんどん増えてくるものだ。

反省をして今はMAP'Sのレコーディングの第3段に突入した。
今日は2日目だったけど、もの凄く勉強になった1日だった。
弾いてそれをみんなで聴く。そして修正をして弾いてまた聴く。
この繰り返しをずっとやっている訳だけど、自分の思い描いていた事が、
いかに客観性を欠いているのかがわかって来る。
しかもいつも一緒に弾いている仲間だ。
いい感じになっていると信じて弾いていたのに、とんだ方向違いに気付かされる事も多い。

先ほども書いたけど、課題や宿題は転がってるどころか山積みだ。

でも知らなかった自分の癖を知るのはショックだけど嬉しい。

3月はレコーディングの後、かなフィルの室内オケの本番がありその後長い旅に出る。持っていく楽譜も束のようにある。

頑張らないと。

そしてその旅が終わる時、桜は満開かもう散り始めているだろう。

僕のチェロ人生、まだ満開でない事を祈るよ。
5分咲きってところだな、と信じてる。