初体験

僕にとっては初めての経験だった。
今日、明日のオーケストラの公演の為にホールでリハーサルを行なった後、ホールでの避難訓練に参加した。もちろん小中学生の時、高校生の時の避難訓練は経験した事があるけど、ホールの避難訓練は初めてだった。


実際楽器をケースにしまった後での避難訓練でもあり、もちろん僕自身緊張感に欠けた避難訓練ではあったけど、あらゆることを想像しながらの訓練だった。
避難の方法や、逃げ道の訓練というより、頭の中でいろんな想定や妄想が出来た事が僕には良かったと信じている。


これに公演中だったりすればお客様が1000人単位でいらっしゃる訳だし、楽屋に着替えの荷物もある、舞台上に何か落ちて来る事だってない訳じゃない、パニックの中で兎に角必要なのは判断だと思った。


これが生死を分けるとなると本当にそれは大変な事態である事は想像に難くない。
僕が生きている間にそんな大きな地震が来ない事を祈るだけだけど、必ず来ると思って心の準備はしてないとダメだとは思った。


明日の音楽堂での公演はオール・モーツアルト・プログラム。フィガロの序曲、フルート・ハープの為のコンチェルト、そして36番「リンツ」。
その中でリンツについては昨日ちょいと触れたけど、フルート・ハープについて。
今日、オーケストラの仲間に自説である「この曲はモーツアルトの作品ではない」という事を語ってみたが、全く相手にされず撃沈。まあそうだろう。
理由は?とみんな聞くが、それは僕の「鋭い勘」であるとしか言いようがない。
普通のモーツアルトだったらこういう事はない、という部分がかなりあるのだ。母親を亡くした直後で敢えて曲は明るく振る舞ったという話もどうやら本当くさいが、僕のアンテナはごまかせない。
楽譜を見ながら「ここがモーツアルトじゃないんだよ」と説明したいけど、ここでは無理だなぁ。

まあ、避難訓練した音楽堂で明日、オールモーツアルトプログラムのコンサートで全霊を傾けたい。
その後車で松本まで。長い1日になりそうだ。