新名古屋交響楽団

18日の日曜日、新名古屋交響楽団ドボルザークの協奏曲を共演させて頂きました。ドボルザークのチェロ協奏曲を初めて弾いたのが名古屋でしたから、その頃の事も思い出したり、いろんな想いが駆け巡った1日となりました。


その新名古屋交響楽団というオーケストラ。平均年齢が多分30歳ぐらいだと思いますが、皆さん非常に若い。
どこのオーケストラもそうだとは思うのですが、音楽やオーケストラにかける情熱が半端ではなかったなぁ。
例えばプログラム。
ドボルザークのチェロ協奏曲の曲目解説を書いたチェロトップを弾いている西川さんの文を開演前に何気なく読んでいて、密かに勉強になってしまうほど。
そしてスメタナの「我が祖国」の曲目解説を書いたバイオリンの田中さんの文に至ってはとても長く詳し過ぎる為に開演前に読む事ができなかった。
自分の演奏が終わってからゆっくりとモニターから流れる我が祖国を聴きながら読ませてもらいましたが、あんな凄い解説は読んだ事がありません。
田中さんがおっしゃるには、大学の卒業論文が「我が祖国」で、このプログラムに書いてあるのはその一部だと。



皆さんリハーサルでもいろんな事を話し合いあらゆる事にチャレンジしている姿を垣間見ました。皆さんちゃんとした仕事を持ってらっしゃる上にオーケストラを喜びとしてやっている訳で、そうじゃないと意味が無いと言えばそうなんですけど。また、彼らと音楽の話をすると僕も嬉しくなって来る。ひょっとして僕よりも彼らの方が「我が祖国」の事を好きなんじゃないかなと思ったほどでしたし。


想う事がある。
それは、今回聴きに来て頂いたお客様、それは今回に限らないけどコンサートに脚を運んで下さる方々やこういう音楽に対して情熱をぶつけているアマチュアのオーケストラの方々に、僕はある意味育てられているという事です。
こうした音楽を聴く事を愛する方々、弾く事を愛する方々の層の厚みによって僕らも底上げされて行っているんだろうと思う。


流石、プロは違う!と思ってもらえたかどうかは定かじゃないけど、違わなきゃいけないし、やはりそれ相当の練習と演奏を何歳になっても出来るチェリストでありたい。

さらなる努力しようと心に誓ったし、また時折彼らとご飯を食べながら音楽の話もしたい。
貴重な日曜日の午後を空けて来て下さった方、遠路はるばる来て下さった方、そして指揮者の北原さん、新名古屋交響楽団、全ての方に感謝したい。