二人の指揮者

僕の修行僧の様な夏の生活もグルダのコンサートと共に終わった。
同時に修行僧の様な秋の生活が始る。

そのグルダの時に聖響さんが聴きに来ている事を知らず、下野さんにバックステージで聴いてびっくりした。下野さんと常任指揮者の聖響さんは同い年。そんなお二人といつ頃知りあったのか記憶を辿ってみた。

僕は聖響さんより下野さんと出会った時の方が古い様だ。忘れもしない宮崎。その後室内オケやいろんな所で仕事をご一緒させて頂いたけど、神奈川フィルでは去年の2月の定期が初めてだったな。去年のサイトウキネンでは松本やニューヨークでしょっちゅう食事をして真面目な話からアホな話まで良く付き合って頂いた。
聖響さんと初めてゆっくり話したのは下野さんと出会ったその2年後。それも九州で福岡だった。仕事の後焼き鳥屋さんに行っていろいろ話したのが最初。その年に初めて神奈川フィルに登場したんだったと記憶してる。ベートーベンの2番で。

その後のお二人の活躍は僕が書くまでもないけれど、僕の世代で、これからの音楽界を背負って行くだろうお二人には是非頑張って走り続けて頂きたい。
音楽へのアプローチもリハーサルの方法も全く違うけど、10年後20年後はどんな指揮者になっているんだろうなぁ。
指揮者の小泉和裕さんが「指揮者は60歳で鼻たれ小僧」とおっしゃっていましたが、それから算出すると、お二人はまだ鼻もたらせない年齢という事になります。

そんなお二人と去年はドン・キホーテ、今年はグルダと有り難い話です。
修行僧の様に勉強して今自分の働くオーケストラに還元する、これをやはり基本にしたい。