松本 3

リハーサルはすべて終わり、今日ドレスリハーサルだった。
バルトークを続けざまに2曲演奏するというのは、非常にタフな事であることは理解した。

舞台上でどんな演出が繰り広げられているのか、10秒でいいから見てみたい。
中国の不思議な役人」も「青髭公の城」も話は知っているとはいえ、やはり音楽とバレイや演出がいかに融合しているのかとても気になる。
自分の演奏は一生、生で聴く事が出来ないのと一緒で、弾いているオペラを生で見ることはできない。
見て、そしてまた本番に臨んだ方がいいのかよくないのか。

こんな事で感心するようでは全くお恥ずかしい限りだけど、どうして一流の指揮者はあんな曲でも頭に入っているんだろう。
それもすべてが入っている。
暗譜する事が単に凄いのではなく、すべての事が指揮者から発生している事が奇跡だし、凄い事だと思うんです。
でもそれはすごい指揮者の時にしか感じない事ですけど。

音楽は決して気合いではない。決して。
音楽の温度を調節でき、そして激しい磁場を生む事が出来る人。
それが指揮者なのかもしれない。すごい指揮者には必ずそれがある。だから弾く人間も連れて行かれるんでしょう。