京都へ

台風が居座っている事もあり、急遽京都に前日入り。こればかりはいかんともしがたい。元々ビビり体質で神経質であるし、歳を重ねる度に益々自分に対して様々な法律を作って窮屈になっている。

オーケストラの遅刻ほど怖いものはない。学生時代、小澤征爾さんが学生のオケを振って下さった時にバイオリンの子が無断で欠席したことがある。小澤さんは一切振ることなく5時間その子を待った。そしてオケのリハーサルは終わった。あの一回で遅刻の恐怖は完全に植え付けられた。今となっては有難いリハーサルだったけど、当時は誰しもが凍ってた。

だから台風だろうが、新幹線が止まろうが、十分許される範囲の理由があっても、リハーサルに遅れる事は、僕には恐怖以外の何物でもない。

僕はオーケストラの本番の前日はもちろん、リハーサルの前日は絶対に生の物は口にしない。トンコツラーメンも。お腹が元来強い方でないこともあるけど、怖い。お寿司もお刺身もユッケもラーメンも大好きだけど、食べる時は次の日にオーケストラ関連の予定がない日に限る。
もちろん、オーケストラのリハーサル中にトイレに行くことはゆるされているけど、僕の中では絶対に避けたい。恥ずかしいとも違うし理由がイマイチちゃんと書けないけれど、とにかく避けたい。

書いていくと枚挙に暇がないけれど、僕の中での法律的禁止行為は多い。

爪を切るなら本番の2日前、本番の前日はコンタクトを21時前に取る、本番前日にする時計は皮のベルト等々。

歳を重ねると臆病になる。

ゴルフに行ってみんなで飲みに行き、明け方ラーメンを食べてリハーサルに行った若き日の自分は、今となっては許せないし夢の中での話のようだ。