クラシック・クルーズ

みなとみらいホールで「クラシック・クルーズ」というホールの企画があります。12時10分からの食事休憩の40分、14時30からのティータイムの50分の2回のステージ。
両方聴かれるお客様ももちろんいらっしゃるので、プログラムは2回分。
去年に続き2度目。


去年同様、お昼はソロ、そしてティータイムは室内楽
去年はバッハを弾いて撃沈した。
なにせ、大ホールでバッハを弾くのは「俺はやったぜ!」という武勇伝ネタは作れたのかも知れないけど、最初から最後までよく自分や自分の音を理解出来ないまま終了してしまい、相当落ち込んだんだよな。だから結局武勇伝にはならなかったんだな。
今年はバッハは弾かず、ポッパーの小品を弾いた。


バッハより恐怖感は少なかったけど、イマイチ自分を見つめる事が出来なかった。でも去年よりは広い空間に対して不安を打ち消す為の力みは少なかった様な気もする。
気合いと情熱だけで音楽が成り立つほど甘くはない。
恐るべき冷静さと深い知性と曲の理解力と集中力、そしてなによりそれを表現できる技術が無いとダメな事もわかっている。
そしてその技術をより無駄のない方法で使う身体が必要で、その事を教えてもらいながらもがいているのが、僕の最近始ったチャレンジ。
その為の肉体改造は10日目になるけど、内部感覚と見た目の激しい違いに戸惑いながらの今日のコンサートだった。
ちょっと前に書いたけど、タイガー・ウッズの様な世界一流の人にもコーチがいるのに何故音楽家にはいないのか?
でも僕にもそのフィジカルのコーチというか、監督についに出会えたという事です。
自分の身体は自分が1番知っているなんて言うし、そう思っていたけど、99%知らないし、わかってませんでした。


それにしても、お昼から1200人のお客様にご来場頂き、実はびっくりしている。
このホールの企画が定着してきた事もあるだろうけど、天気の悪い中、本当に感謝している。
今年からは神奈川フィルは年3回、みなとみらいの小ホールで室内楽のコンサートが始る。何度となく弾かせて頂いているけど、ここの小ホールは本当に素晴らしい。


自分をいじめるのが意外に嫌いじゃない。
新たなチャレンジは自分でも楽しみです。

自分を自らいじめるのが好きなのは、MなのかSなのかどっちだろう?