宮崎国際音楽祭 1

この季節になって、宮崎に来ると一年という単位がどんどん縮まってきている様な気がします。昨年、ラクリンというとんでもなく素晴らしいバイオリニストに出会った事がつい最近の出来事のようです。そして今年も彼に会うのを楽しみにしていましたが、やはりキャンセルで再会は果たせませんでした。
彼の住むオーストリアは意外にもチェルノブイリでかなり被害を受けたこともあり、かなり放射能に対してはナーバスになっているとの事でした。
残念の一言です。


多くの外国からのアーティストがキャンセルして、その代わりに急遽来てくれた巨匠ピンカス・ズーカーマン氏、ボリス・ベルキン氏らには本当にありがたく感謝していますし、ギャランティ以外にも朝食券をつけてあげたいぐらいです。


宮崎に来てはや5日目ですが、僕がいつもお世話になる喫茶店「みるくはうす」には毎日通ってますし、串揚げ屋さんの「串ぼうず」、居酒屋の「うしたに」、ホテル内の整骨およびマッサージの「みしま」には挨拶を兼ねてすでに行かせて頂きました。
一年ぶりとはいえ、なんか身内に会う感覚でして、宮崎の気候、風土だけじゃなく、彼らと再会してようやく宮崎に戻って来たんだという気持ちになります。


毎年40分歩いてホテルから劇場まで行き、みるくはうすで朝食を食べるのが一つのルーティーンなのですが、今年の僕は一味違います。
早くから劇場に行き、なんとがっちり練習を終えてから朝食というのがルーティーンになっております。
若い音楽家はみなさん素晴らしい。
ああいう音楽家になりたくてなりたくて。
天才になりたくてもなれないし、20歳に戻りたくても戻れないし、才能はいくらお金を出しても買えませんが、僕には自由に練習出来るというすごい権利を持っているんですよね。
この期間、素晴らしい先輩や若き才能あふれる音楽家達に教えを乞い、上を目指したいと思います。