有頂天日記 1 in ボストン

ハーバード大学を卒業したバイオリン奏者がサイトウキネンに来ています。名前はジェニファー。リオンのオーケストラでコンサートマスターをしていて、お兄さんが指揮者のアラン・ギルバート。4、5年前にチャイコフスキーの6重奏をやってからの友人です。ジェニファーに連れられ、いつものバリューセットと指揮者の下野さんでアメリカ料理の店に行きました。なにせやっぱり量が多い。サラダを食べた時点で僕は腹八分目。魚料理が出てきた時はもはや満腹。何もかもがでかい。
彼女に、日本ではハーバードのサンデル教授の白熱教室が大人気だと言ったら、もちろんサンデル教授の事は知っていて、彼の授業はまるでコンサートのようだと言っていました。


小澤さんというとあまりに有名で名前や存在がが身近過ぎてしまっていますが、ここボストンでは小澤さんの誕生日は小澤Dayとなっているそうで、37歳の若さでここに単身で乗り込んだその凄さはやはり尋常ではありませんし、身近な存在なんてあまりに失礼でした。何故なら、大病をされた後の今日のブラームスの1番のリハーサル。
言葉がありませんでしたよ。


このオーケストラの猛者達が小澤さんの顔つ一つでまとまってしまいますから。本当に信じられませんよ。
まだ医者からはストップがかかっているほどの身体なのに、曲が始まるとほぼ立ちっぱなしで半端じゃない気迫。
巨匠は磁場を持っています。南極や北極よりも強い磁場を。