アメリカ大使館

一昨日、久しぶりにヨーヨーマのリサイタルに行きました。大学の時から数えると何度ヨーヨーマの演奏を聴いただろう。コンチェルト、室内楽、リサイタルと数えると15回は軽く超える。
今回は久しぶりでしたが、「円熟」とはこの事だな。うん。
特にラフマニノフソナタは絶品で、凄い境地だった。

ヨーヨーマのレッスンを受けたり、オーケストラで彼の伴奏をしたり、彼のストラディバリウスを弾かせてもらったり、その度に感じるのは、彼の人間の大きさや優しさ、そして気持ち良さだな。気持ち良さというのは、こちらが挨拶するだけでなぜか気持を明るくさせてくるというか、幸せな気分にさせてくれるという感じかな。久々に彼の演奏を聴いて、世界基準とはこういう事を言うんだと思ったし、やはり人間性は音や音楽に直結していると思った。感動したぞ本当に。


その演奏会にルース米駐日大使が来ていた。そのルース米駐日大使の働いていると思われるアメリカ大使館に昨日、労働ビザを取得しに行きましたよ。
早朝から並び、なにせ初めての経験でしたから、なんか重圧だったな。矢部くんと一緒に行きましたが、ビザを取得しただけで疲れ果てました。
大使館に入る時は飛行機に乗るよりもチェックが厳しかった。
面接は原則英語と聞いていましたので、緊張の面持ちで面接に行きましたが、度肝を抜かれたのは、超下手な日本語だったんです。

「あなた、チェロ弾いたんだね」
「はい、今も弾いています」

「サイトウキネンでは何処に行きましたか?」
「え?ま、松本、松本に行きましたが」
「No No next month!where are you ・・・」
「Oh sorry I'm going to go BOSTON and NEW YORK」

あのさぁ、簡単な質問なら最初から英語でしてよ。
しかもなんで全部過去形で質問するかな。
テンパってるから、日本語でうろたえたじゃないか。


無事取得。


今日はお昼に新しいマネージャーさんと今後の打ち合わせ。ずっと忙しく、この時間さえ取れなかった。ようやく実現して、次回のチェロ・リパブリカや、次に出そうと思っているCDの打ち合わせ。
ヨーヨーマには生まれ変わってもなれない。
だけど質の良い山本裕康にはなれるかもしれない、これを合い言葉に頑張りたいと思う。