新世界

ドボルザークの「新世界」。
この曲、よく演奏されるし、実際僕も何度も演奏した経験を持つ。
これだけ演奏する機会があるから誤解が生じるのも仕方ないと思うけど、僕も陥った罠は「何度も演奏しているからいつでもこの曲は大丈夫」という慢心。


意外に難しいんですよね。簡単な曲なんてある筈ないんですよ、冷静に考えれば。
指揮者も案外この曲は時間をかけて練習する事が少なく、オーケストラもそれを当たり前だと受け入れて来た。
しかも、日本のオーケストラ独特のお約束事が身体に染み付いてしまっている事にちょっと嫌な気持ちになった。
「新世界」のガラパゴス化
この曲だけじゃなく、よく演奏する曲はそうなりやすい。運命も第九も日本だけで育った約束事みたいな物がある。良く言えば伝統。悪く言えば単なる癖。


明日10月9日の定期演奏会、この「新世界」がメインの曲。
指揮者のキンボー=エトウ=イシイさんはこの「新世界」を時間をかけてリハーサルしてくれた。有り難い話です。彼はナイスガイ、リハーサルも無駄がなく、いいリハーサルが出来たと思う。


大学時代に、初めてお金を貰って弾いたオーケストラの曲がこの「新世界」だった。それを思うと懐かしいけど、あまりの回数弾き過ぎてその純粋な気持ちを失っていた事にちょっとショック。


だんだん体調も戻りつつあるけど、やはり笑う事が元気になる源だと思う。
最近1番笑ったのが、逮捕された元大阪地検の部長が弁護士を通じて出したコメント。
「検察のストーリーには乗らない。徹底的に戦う」
これは笑った。