爪切り

先日どれぐらいの頻度で爪を切るかという質問を受けました。
あまりに日常の事で、何日に一度という意識もなかったため、答えに窮してしまいました。
その後、どれぐらいの頻度かを調べてみた。


左手は2日に一度。右手は3、4日に一度。


左手は弦を押さえる為に少しでも爪が伸びるとすぐ切る。しかもいつも深爪ギリギリなんです。右手はそんなに気にならないので切らないのかと言うとそういう訳でもなく、実は左手の指と右手の指の爪の伸び率が全く違うのです。

左手の爪は明らかに伸びるのが早い。あまりに激しく弦を押さえる為に保護しようと勝手に伸びるんでしょうね。爪の長さは弦楽器奏者にとっては生命線でもある。
20代の頃、ドイツに行った時ヘンケルという優れものの爪切りを買って来た。
そのヘンケルではほとんど爪は切らない。ヤスリを使うのみ。ヤスリは抜群のきめ細やかさで整える事ができるんですよこれが。
僕は学生時代から26年も同じ爪切りを愛用しています。
どんなに素晴らしい物なのか、自慢の一品として紹介したい。

その爪切りは大学1年生、入学して間もない頃、当時大学での忘れ物をある一定期間保管して、所持していた人が取りに来ない物を1つの教室に集めてすべて100円で売っていて、そこで買った物なんです。
小さなボロい爪切り。
それを26年愛用しているのです。試験の前、コンクールの前、コンサートの前、僕の演奏活動を影で支えている重要な一品であります。
それを家に忘れて他人の爪切りを借りる事もあるのですが、どんなに立派な爪切りだろうと、この小さな爪切りの右に出る物はいません。


その100円の爪切りで爪を切り、そしてヘンケルのヤスリで整える。

左手は26年間、2日に一度切りますから、単純計算すると13年毎日使ったと同じです。

そう考えると100円といえども決して粗末にしてはいけませんね。
今日切りましたから、明後日また切って松本に一緒に遠征します。