世の中は狭い

先日の宮崎で滞在していたホテルのエレベーターで、トレーナーとして昔から行っている中央大学の卒業生とバッタリ会った。瞬間(どこかで会った人だな)と思ったけど、思い出せず、その時「先生、覚えていますか?中央大学の」と言われ思い出した。彼は会社の出張で宮崎にいたらしい。
お互いが宮崎にいるという事はあっても、同じホテル、同じ時間にエレベーターに乗ると言う事の偶然がすごい。


松山でも、中央大学の卒業生で某有名ビール会社の松山支店勤務の教え子と食事をした。彼は京都に勤務していた時にもバッハの全曲演奏会を京都で聴いてくれたし、今回のベートーベンも松山で聴いてくれたという会社ぐるみのストーカーの様な感じである。その食事をした前の日には、同じ卒業生で某航空会社のパイロットになった教え子が羽田ー松山の便で松山泊だったらしいのだが、僕に用事があって会う事は出来なかったが、それこそニアミスである。
帯広でのコンサートで聴いて下さっていた方が、実は宮崎に住んでいて、音楽祭のパーティで「帯広ではみなさん素晴らしかった」と言われて仰天した事もある。


日本だけではない。


フィンランドの教会でコンサートがあり、「おい、ひろやす、バランスを聴いて来てくれ」と言われ、会場でバランスを聴いていたら、その教会を訪れていらっしゃったお客様が話しかけてきて、「山本さん、いつも息子がお世話になっています」と言われ仰天。今はシティフィルのビオラの首席の秋山さんのお母様だった。


フランクフルトの空港で、楽器をチェーンで縛り、見張り番をしていたら、「ひろやすくん、こんな所で何をしているの?」と声をかけられ、振り向いたら実家の近所のおばさんだった。


イタリア・フィレンツェのウフィーチ美術館で、あまりに広く散々歩いて疲れたので、隅の方にあるカフェで珈琲でも飲もうと思い、珈琲を買ったけど結構満席で座れない。
東洋人ぽい人が一人でいたので、英語で「ここに座って良いですか?」と聴いたら「もちろんどうぞ」と英語で返ってきたから「有り難う」と言いながら座ってお互い仰天、その東洋人は大学のコントラバスの先輩だった。その先輩はずっとスイスに行っていて、1日だけイタリアに来て絵を見たらすぐ帰ろうとしてたらしい。


イタリア時代に数回会った商社の方で、彼は語学研修にその当時は来てた方なのだが、その彼にポルトガルの空港で声をかけられたが、最初は誰だか全く思い出せず、彼が「ほら、2年目に僕はもうイタリアを離れてたまたまフィレンツェに旅行に来た時に偶然中華料理屋で会ったじゃないですか!」と言われ、思い出した。
彼とはフィレンツェの中華料理屋さんとポルトガルの空港と偶然2回も会っているのである。


本当に世の中は狭い。