宮崎雑記帖 6 「みるくハウス」

昼食はチェロの仲間プラスアルファで必ずと言っていいほどこの「みるくハウス」で頂いています。
こういう喫茶店が最近どこに行っても無くなったと嘆くのは僕だけじゃなく、みんなこの雰囲気と、いわゆる喫茶店の軽食と言うものに引き寄せられて行っている。
店に入ると藤田まことさんをもっと細くした感じの良いマスターが「ウィッス」とまず挨拶してくれる。
そして厨房で奥様だと思うけど、にこやかな素敵な笑顔で「いらっしゃいませ」と迎えてくれる。

ここで食べる「焼きそば」「ピラフ」「カレー」「ハンバーグ」「ピザトースト」等、何を食べても懐かしい味がして郷愁をそそります。ハンバーグのデミグラスソースは昔からの僕たちの愛するいわゆるハンバーグにはこれでなきゃというおいしいソースなんです。
今ではしゃれたハンバーグは至る所にあるけれど、僕達はこの味を欲しているんじゃ!
焼きそばに入っている目玉焼きは単なる焼きそばから、数段高い次元にまで引き上げる魔力を持つ。

そんな郷愁を誘う素晴らしい食べ物達もさることながら、ここの雰囲気がまた落ち着くのです。
ここに集う我々の仲間は口々に「こういうマイ喫茶店が家の近くに欲しい」と言います。

マスターのあのゆったりとした当然ながら宮崎弁と、なんか癒されるアットホームな雰囲気は、音楽祭が始まって終わるまで毎日通っても飽きることはまったく無く、僕などはホテルから40分歩いてそこでモーニングセットを頂いて、昼にもまた来るというある意味入りびたり。

そこで食べられるのももうあと3日。心して何を頂くのかを決めないと後悔が残りますから。

驚く事に、この店の定休日はなく、一年で休む日は一月一日のみだそうです。
最近忙しいんだよとこの店の中では絶対に言えないほどの働き者のマスターと奥様です。

ここを発見したのはチェロの上村昇さん。
今日上村さんと古川さんは「幕の内弁当」を食べていました。

それが愛情がこもっておいしそうだったんだよな。