宮崎雑記帖 5 ラクリンさん

かなり宮崎の音楽祭も佳境に入ってきまして、数日前からバイオリニストのラクリンさんが登場。ものすごいテンションと音楽を宮崎に持って来たという感じです。リトアニア生まれのウィーン育ちで今は世界を股にかけての活躍は目を見張るものがあります。と言ってもまだ37歳ですけど。


リハーサルしているのはヴィヴァルディの4本のバイオリンのコンチェルト、バッハの3本のバイオリンのためのコンチェルト、そしてピアソラのブエノスアイリスの四季等々、まだまだリハーサルが始まってない物も何曲かあります。


ここ数日リハーサルしているのがご存知「ピアソラ」。リトアニアで生まれてウィーンで育った彼がどんなアルゼンチンのタンゴやラティンのリズムを聴かせてくれるのかと思っていたけど、圧巻でした。
物凄く弾ける事は知っていましたが、あの音楽やリズム感には参りました。素晴らしいとしか言いようがなく、ピアソラはかなり好きだけど、僕にはあのリズム感が身体には入って無いと相当しょんぼり。
何でああいう音楽が出来るんだろ。
一緒に来日しているバイオリンのヴェルニコフさんも子供のためのコンサートでタンゴを演奏するのですが、これがまた凄くて、ちょっと僕は考え方を変えないと駄目だぞと落ち込んでいる所でございます。彼は57歳とか言っていましたけど、僕なんかより圧倒的に元気だし、パワーも集中力も桁違いにある。


音楽は、やっぱり伝わってナンボです。表現、表現、表現。
宮崎から帰った後、これについての考察をしないといけませんね。
動きましたね、心が。


ラクリンさんとお話をして楽器の話をしましたが、去年ストラディバリゥスに変えて、それはそれは世界が変わったと言っておりました。あんなに凄い音楽をしていても本当にナイスガイで、ダイエットの話等々、面白い話をふんだんにしてくれます。
これでコンサートはどんなテンションと集中力で弾いてくれるのか、本当に楽しみです。そして何より最終日のベートーベンのバイオリンコンチェルトを今から楽しみにしております。