未完成
シーードーレシーーラファソレードファーー
あまりに有名なシューベルトの交響曲「未完成」の出だしのフレーズです。
昨日からずっとこのハーモニーが書かれていない出だしのフレーズに、どんなハーモニーがあり得るのかを考えていました。もちろんピアノを弾きながら。
ある程度(多分こうだろう)というハーモニーに行き着きましたが、全く違う可能性だってありますから、何とも言えません。
このハーモニーによってどの音がどういう音色で、どんな弓のスピードで、ビブラートはどれぐらいでどんな種類か等を決めて行かなくてはいけません。
だからハーモニー如何によっては全くいろんな事が違って来てしまう訳です。
1番知りたいのはシューベルトの頭の中で響いていたハーモニーが知りたい。
と、こんな事を考えているのは僕だけで、ほとんどの人は常識として知っているのだろうか。
この曲は2楽章の先が無いから「未完成」と呼ばれているのだけれど、僕にとっては最初のチェロとコントラバスのユニゾンのこのフレーズから未だに「未完成」なのである。
この「未完成」と共にメンデルスゾーンの交響曲第5番「宗教改革」が、4月10日に聖響音楽堂シリーズ2として演奏されます。
聖響さんが常任指揮者となって1年が経つ。音楽はもちろんの事、いろんな問題解決に精力的に働いてらっしゃるのは頭が下がります。
民主党じゃないですが、1年でガラッと何かが変わる事はあり得ないと思いますが、僕は聖響さんのこうした精力的活動を「聖響改革」と呼んでいます。
「聖響改革」が先か、僕の未完成の「完成」が先か。
シューベルトが完成出来なかった物を僕が完成だなんて、だいたい失礼な話だよ。