定期演奏会を終えて

偉大な楽曲、ミサ・ソレムニスが終了しました。どんな演奏だったかはいつも通りわかりませんが、この終演後5、6時間経過した夜中にじんわりとポツポツ断片を思い出す所をみると良かったのかなと。演奏会終了後、「勝手に神奈川フィルを応援する会」の方々と懇談させて頂きました。いろんな方のいろんな想い、そしてその方々の人生を彩る足を運んだ数々の演奏会の話を聞かせて頂くと、嬉しく思いましたし、僕自身さらに努力しないと恥ずかしいと心底思いました。
作曲家の為に、そしてこういうひょっとすると音楽家よりも音楽を愛する方々の為に人生を奉仕するのが僕の与えられた仕事なのかもしれないと思いました。
もちろんこの「勝手に神奈川フィルを応援する会」の方々のみならず、神奈川フィルを、そして僕を応援して下さる方は他にも沢山いらっしゃいますが、そんな方々に対して再び努力しなきゃと言う想いを強くした夜です。
全ての方に認められる演奏なんてあり得ないとは思いますが、音楽に対しての真摯な姿勢や生き方は認められる事が出来るわけですから、まずはそれを目指したいです。

自己の利益、そして財産はすべて音楽である ぐらいのカッコいい事を言える次元に進みたいですね。


今、小澤征爾さん指揮のベルリンフィルハーモニーのチャイコフスキーの悲愴をテレビで見ながらこれを書いていますが、あの小澤さんの目力。あれです。あの財産です。
早く病気を治して、サイトウキネンには元気な姿を見せて頂きたいと思います。


明日は阪神淡路大震災から15年。
建物やインフラは復興を果たしているとはいえ、あの震災を経験した方々の悲しみや、抱えた心の問題は復興していないと思います。
初めて神奈川フィルの専務理事の方とお会いした日が15年前の1月17日ですから、僕が神奈川フィルと関わった年月ずっとその想いを持ち続けているかと思うと言葉がありません。

僕には特定の神はいませんが、手を合わせようと思います。