第九と第九の狭間で

昨日、ミューザ川崎で第九のコンサートがありました。自分としてはいろんな事を自らに課してのタフな夕べとなりました。
でもその課題が易々とクリアになるほど甘い曲ではないです。一体この瞬間に自分のすべき事は何だ?と思い続けながらの74分間でした。
大体そんな事を思いながらの演奏会がほとんどですが、第九は僕にとっては1番多く演奏した曲です。数えた事はありませんが、100回は超えているはずです。それだけ弾いても課題が山積みで不満の宝庫です。弾く事は全く難しくないのになぁ。悔しいですっ。


明日は新日フィルのソロ・ホルンの吉永さんとの室内楽の演奏会です。5曲も曲数があるため、これまたタフな公演ですが、先日のリハーサルに引き続き今日のリハーサルも凄く良い雰囲気で、いい感じに仕上がってきたのはないでしょうか。明日は代々木上原にあるムジカーザという所で15時からです。
管楽器の、それは管楽器のどの楽器でもそうなのですが、音楽作りは何も違いは無いものの、呼吸が一つのツボです。弦楽器は息を止めていても、早く呼吸をしていても弾けますが、管楽器は楽器によっての呼吸のスピードがあり、それを知る事はオーケストラで働く僕にとっては大事な情報や知識になります。
実は明日演奏する曲は、僕にとっては初めて弾く曲ばかりですから、なんとなく落ち着かないですね。大丈夫大丈夫、落ち着こうよ。

そして明日が終わると明後日から2日間のリハーサルの後、26日に神奈川県民ホールで再び第九のコンサートがあります。
どんなコンサートになるのでしょうか。
僕の頭の中には理想の第九の演奏像というのがあります。
ベルリンフィルとかウィーンフィルで弾くとかそういう事ではなく。

明日は室内楽の演奏会なのに、第九のスコアを見ながらニタニタしている寒い年の瀬の夜です。