ロビーでのプレ・コンサート

神奈川フィルの定期演奏会の本番の前、開演の30分前からほぼ10分間ロビーでの「プレ・コンサート」なるものをを開いています。室内楽が基本。もう3年前ぐらいになるかなぁ。ちゃんとした団員さんは雇い主との協約というか、約束事がある為になかなかそれを破ってまで出演するという事は難しく、ちゃんとしない団員、つまり契約団員が演奏する事がほとんです。たまに有志の方がが演奏して下さる事もありましたけど、基本的には演奏をお願いする事も気が引けてしまって難しいです。
前常任指揮者はコンサートの前にプレトークがあり、その時は当然の事ながら演奏はしませんでした。今年度からの常任指揮者、金聖響さんもプレトークがあるためにもちろんコンサートはしません。最初に石田さんと始めたこの「プレ・コンサート」も年10回の定期演奏会のうち2回か3回ほどになってしまったし、あまり意味が無くなって来ました事もあり、今年度で終わりにしたいと思います。コンサート前に10人のお客さんの為でもいいから弾くという演奏家としての我々の想いはなかなか理解してもらう事は出来なかったようです。いろいろ難しいですね。単なる純粋な気持ちで石田さんと始めたんですけどね。残念です。
今回の定期演奏会では石田さんがお休みの為にビオラの柳瀬さんと「何か」を演奏するつもりです。せっかく柳瀬さんが来てくれたのにねぇ。最初で最後ですね。
定期演奏会の本編のゲネプロと本番の間にそのプレ・コンサートのゲネプロと本番があるために、ずっと弾きっぱなしで本当に大変なんですけど、あのお客様との至近距離で演奏する事は僕にはもの凄く鍛えられました。しかもあの絨毯の上で響きが少ない中で演奏する事の難しさを常に感じて、そして落ち込んでの毎回でした。
事務局のスタッフも凄く協力して下さったし、関係者の皆様には本当に感謝しております。

残念ですが、今回の定期(14日)が最後かと思われます。
ずっと聴いてくださったお客様に、この場をお借りして御礼申し上げたいと思います。
有り難うございました。