ロッシーニのデュオ

洗足学園の前田ホールで就任披露演奏会なるものがありまして、コントラバスの黒木くんとロッシーニのチェロとコントラバスの為のデュオを演奏しました。あの前田ホール、凄くいい響きでびっくりしました。とても演奏しやすかったですねぇ。黒木くんとは20数年来の友人で、初めてこの曲を演奏したのも相手は黒木くんでしたし、これまで5回ほど彼とはこの曲を演奏しています。当然の事ながら緊張はしましたが、手応えのある演奏会だったと思います。
明日は三枝成彰さんの「チェロの為のレクイエム」という曲やバッハの無伴奏、そして小品を何曲か演奏します。
僕が嫌だなと思っているのは10時からゲネプロと言う事ではなく、三枝さんがいらっしゃると言う事です。作曲家がその場にいるという事の恐怖は言葉では言い表せません。バッハ、ベートーベン他、蒼々たる作曲家はこの世にいないから苦労すると同時に、この世にいないから僕でも演奏出来てるんです。全員生きてたら録音した僕のバッハのCDもバッハから回収命令が出る事もあり得るな。作曲家がいない事に甘えていると明日の様にビビる事になるんです。三枝さんは昔から12人のチェロで三枝さんの編曲したビートルズや日本の歌等で日本中ツアーを一緒にしましたから、良く知っているとはいえ、よく知っている事がまたプレッシャーでもあるんです。
っていうか、正直難しいんですよ。ほとんどバイオリンの音域の曲なんです。レクイエムが亡くなった方の為なのか、高音域でヒーヒー言ってるチェロの為のレクイエムなのか、明日作曲者に聞いてみたいと思う程です。