嬉しい事とガックリの事

18年振りにショスターコービッチのシンフォニー1番を金曜日に演奏いたします。前回はまだ都響にいた時で、指揮者はインバルでした。自分のスコアに1991年9月と書いてありますので18年前ですね。嘘の様なこの時間の消費です。19歳の時にショスターコービッチが書いたこの恐ろしい程の名曲は、当時まだ僕は5番のシンフォニーしか知らず、次に演奏したのがこの1番でした。その後ショスターコービッチのシンフォニーは多分半分ぐらい演奏しましたし、室内楽もかなりやりました。でもこちらの知識が増えていくらかショスターコービッチの事を知ったとはいえ、驚きの連続です。この曲が僕のちゃんとしたオーケストラ・プレイヤーとしてのキャリアの始まりの様な曲ですので、何か原点的な物を感じますし、リスタートを自覚しております。なんか嬉しいです。
民主党の政権がもうすぐ出来るという今、いろんな事を僕は期待をしています。もし民主党が言う政治主導という事が実現出来たら凄い事だと思いますし、1996年の最初の民主党結党時の理念に僕はそうとう期待しています。でも政治主導と言っても命をかけた勉強が必要でしょうし、生易しい物ではないと推察します。何かが変わってくれる事を信じている今、テレビを見ていると、鳩山代表に「何を食べましたか?サンラー・タンメンですかぁ?」と質問しているマスコミがいてガックリ。
政治家のレベルは国民のレベル、そしてマスコミのレベルも実は国民のレベルなんですよね。ガックリでした。
政治家のレベルがこの政権交代でガンガン上がっていくとして、マスコミもかなり勉強しないと足を引っ張る厄介な存在になる事が1番心配です。
財源がどうとか、二重権力とか、そんな事はやる事をやってくれればそれでいいけど、僕の1番の心配はマスコミです。
まだ始ってもいない政権の心配をする暇はマスコミにも国民にも無い様な気がします。
その通り、僕はショスターコービッチの1番に今週は命かけないといけませんし。