サイトウ・キネン日記 3

昨日はオフでした。仲の良い仲間5人で飛騨古川にある、指揮者の小泉和裕さんの別荘に遊びに出かけました。豪雪地帯の飛騨古川の100年以上昔の民家を改造した家で、なんともゆっくりと過ごさせて頂きました。それはそれは素晴らしい料理をごちそうになり、民家の庭先で池に泳ぐニジマスを見ながら優雅な、そしてゆっくりとした時間でした。小泉さんは今、都響のレジデンスコンダクターという事で都響とは縁が深く、僕が都響にいたころからかなりお世話になっています。昔はさんざんゴルフを一緒にやりました。もう10年以上前の話ですが、その飛騨古川の家に行き近くのゴルフ場でゴルフして夜は豪華な料理というのが毎年のパターンでしたが、10年ぶりに伺いましたが、いろんな所を改造してあり、また一段と素晴らしい民家になっていました。一晩泊って、その仲間と小泉さんと時には爆笑して息ができないほどの話を、また時には音楽のシビアな話をずっとしました。
かなりリセット出来ました。
小泉さんは夏は一か月ほどそこに滞在してのんびりするみたいですが、うらやましい限りです。
その昔、小泉杯というゴルフコンペがありまして、それに優勝すると彼が作った陶芸の巨大な皿がいただけるのですが、それを実は一つ持っています。一回だけ優勝したことがあるんです。小泉さんの奥様が唐津出身と言うこともあり、陶芸もかなり達者です。
しかし昨日は調子に乗って飲めないお酒を結構飲みました。
珍しいことです。一年に10回あるかどうかの飲酒の中の一回です。
今日朝、小泉邸から松本に戻り、夜はついにドレスリハーサル。
1時間30分の「戦争レクイエム」は長くもあり、また集中の度合いによってはすごく短く感じます。それにしても1962年にこんなすごい曲が書かれていたとは。
僕だけかも知れませんが、東洋、特に日本を感じる瞬間が何度かあるんです。
ブリテンが来日して日本のオペラを書いているという事実がそう思わせるのかも知れませんが、確かにこれは東洋だなと思うところがあるんです。
明日の第一回目の演奏会、楽しみましょうという曲では全くありませんが、集中して曲に埋もれたいと思っています。