僕の初恋

今日は突然の雨の中、何ヶ月ぶりだろう、髪を切りました。確か「半坊主」となって以来だから、4ヶ月ぶりぐらいですか。さっぱりさっぱり。そんなに短くはありませんが。その帰りにビーチサンダルを買いに表参道をぶらついていた所、吸い込まれる様に「UNITED COLORS OF BENETTON」に入りました。「ベネトン」は僕がイタリアに行っていた時初めて買ったブランドです。それを買う理由になったのが、当時習っていたリッカルド・ブレンゴラー先生がある日、真っ白のジーンズに真っ赤なポロシャツ、そして白いジャケットを着てレッスンにいらっしゃいました。当時70歳を超えていましたので、これが「おじいちゃん」が着る服かよと思った事を良く覚えています。その赤いポロシャツがベネトンのポロシャツだったのです。まずは型から入る僕。苦学生には少々厳しい値段でしたが、僕はオレンジのポロシャツを買いました。それを日本に帰ってからも、色がほとんど無くなるぐらい大事に着ていました。
ベネトンが原色系の物から少し方向転換してからは行かなくなりましたが、ほぼ20年ぶりのベネトンに吸い寄せられ、大人買いを敢行。と言ってもセールで70%オフでしたので可能であった訳ですが。
イタリアでの事、その頃の僕の心模様を思い出しながらのショッピング。最近、涙もろいんですよね。目頭を熱くしながらのショッピングでした。ずっと眺めていたかったな。また行こう。
ここ7 8年、ジーンズもシャツも、Tシャツもポロシャツも全て「ジルボー」というブランドを買っています。何しろ信じられないぐらい履きやすく着やすい、そしてデザインに必ず反戦のメッセージが描かれている事も好きな理由なんですが、これからは色彩の部分をベネトンに担って頂きたいと思います。
イタリアの赤はフェラーリの赤。イタリアの黄色はランボルギーニの黄色。独特の赤と黄色なんですよね、イタリアの色。
赤は僕の勝負色。黄色はチェロケースをはじめトレードマーク的な色。
70歳を超えたおじいちゃんが着ていた赤のポロシャツに一目惚れして以来、年月は経ちましたが、心の何処かであの「赤」を想い続けていたのでしょうか?
それとも、70歳を超えても普通に真っ赤なポロシャツに白のジーンズを着られるイタリアの風土が初恋の相手だったのかも知れません。