ごめん し、仕事なんだ 許して

ブラームスの弦楽クインテットの演奏会も無事終わったものの、今週からは大学、オケとなんかバタバタと日にちが過ぎそうです。
昨日のブラームスでは相当準備した事が逆に仇となると言う事がいくつかあり、こういう場合どうしたら良いのかが新たな今後の課題となりました。本番中いろんな声部が聴こえすぎて怖くなった部分があったのはやっぱり準備不足だったという事なのかもしれないけど、ある程度聴こえる事を前提に勉強したし、それを聴こうとしている訳ですから、聴こえて当たり前なんですよね。聴こうとしていろんな声部が聴こえて来てひるむなんてちょっとしたショックだったな。

でもブラームス室内楽曲は素晴らしい。

今年から洗足学園も教える事になり、今日も行きました。オーケストラでストラビンスキーの「春の祭典」をやっていて、若い学生さん達が必死になっていました。大学に教えに来ると、必ず自分の学生時代との比較が頭の中で始ります。そうするとちょっと偉そうな事をいうタイミングを逸してしまうのよ。
今でこそ「春の祭典」は何度も演奏してきましたから何か言う事は出来ますが、学生時代「春の祭典」なんて曲も知らなかったし、存在すら知らなかったな。
それがただ経験したからというだけで何か言っちゃって良いのかと一瞬言いかけた言葉が逆流するんだよな。気合を入れてなんか言った後には必ず(何を偉そうに!俺!)と思っちゃうわけで。さらには皆さんに向かって心の中で叫ぶんです。(ごめん、仕事なんだ、許してください)と。
明日は名古屋の大学。チェロの専攻生は4人ですが、その4人にも偉そうな事言ったりするんですよこれがまた。
生徒さんたちがブログを読まない事を祈りますよ。

明後日からは常任指揮者が変わって初めての定期演奏会のリハーサルが始ります。
リハーサルも会場の中で聴く事が出来る様になったみたいですし(神奈川フィルのホームページを参照ください)、空気感だとか、目に見えない部分の変化が楽しみです。新常任の聖響さん、たまに何かを質問するとは思いますが、し、仕事なんです、お許しを。