チェロとゴルフの5条件

昨日、晴天と強風の中、チェロ弾きばかり3人でゴルフに行きました。三宅、大沢両氏とは出会ってからの歴史は長く、仕事の面でもずっといい関係を保って頂いています。さらにゴルフ友達としての歴史もこれまた長く、一緒に行った回数は飛び抜けて多いのがこのお二人です。去年僕は忙しかったり、身体を壊したりしてほとんどゴルフをする事ができなかったので、このメンバーには迷惑をかけました。
あるインタビューで「どんなメンバーとゴルフをすると楽しいのですか?」と質問された事があります。答えは簡単です。ゴルフを本気のスポーツだと思っている人と一緒にラウンドする事です。この両氏もそう思っている筈です。接待ゴルフ、ファッションとしてのゴルフ、お遊びのゴルフはどうも苦手です。

僕はゴルフを始めた頃、当然下手であるのにもかかわらず、失敗するとカリカリイライラしていました。若かったという事もありますが、兎に角ゴルフ場でうまく行かなかった日は頭に来てゴルフ場から帰る途中で練習場に行って練習したりしていました。
しかしあるとき、そういえば自分はチェロの演奏で失敗した時や、ミスした時にカリカリイライラした事がないなと言う事に気づきました。反省したり落ち込む事はあってもカリカリはありませんからね。
それがきっかけとなり、自分で言うのもなんですがゴルフだけには謙虚になりました。ちょうどその頃、夏坂健さんの出版されている本全てを読みました。夏坂さんの本はエッセイですが、ヘボゴルファーでもプロゴルファーでも紳士であれ、ゴルフをするにふさわしい人間になれという内容のものばかりでしたから、今までの自分の振る舞いが本当に恥ずかしくなったという事もありましたが、兎に角イライラする事はなくなりました。

ゴルフは、
チェロと全く一緒で、想像力が欠如する人は向いていません。
チェロと全く一緒で、力んだ時は失敗が約束されています。
チェロと全く一緒で、練習しないと下手になる一方です。
チェロと全く一緒で、イケメンじゃないとないと女性にもてません。
チェロと全く一緒で、基礎が全てです。

と言いながら、僕のゴルフは想像力に欠け、毎回力み、練習もしないしイケメンでもなく、基礎もない。
何も取り柄がないからこそ、朝5時に起きる事が出来て、今日こそはと夢が見られるんだと思います。
昨日もそうでしたが、練習してないから変に力む事もないだろうと根拠のない自信を持って出掛けましたから。