僕の最初の師匠と

今日、仕事の後に僕の少年時代習っていたチェロの先生とお会いしました。もちろん先生は普段名古屋にいらっしゃるのですが、明後日鈴木メソッドの全国大会が行われる為に上京されていたので夕食を共にしました。ゆっくりお話をしたのは初めてと言っていいくらい。実は先生が還暦を去年迎えられ、その記念するコンサートが来る5月5日に名古屋で行なわれます。そのコンサートは多くのOBを始め、今習っている子供達でチェロアンサンブルをするというかなり大掛かりなコンサートです。細かい打ち合わせをしようとお会いしたのですが、話は教育論から音楽業界の話、、、、かなり二人で赤坂の中華料理屋さんで盛り上がりました。
そして、1番盛り上がった話題というのが、「改革」って何かと言う事。
政治でも企業でも、日本でもアメリカでもこの「改革」という言葉を掲げれば何か正義の味方の様な誤解を与え続けて久しいですが、結局必要な改革は何かという事が今日の議題でした。
お互いの意見で一致をみたのが「改革」っていうのは、組織、団体、企業、国等々にかかわる人々の「意識」を改革する事であるということでした。
改革の旗を振りながらルールを変える、協定書、法律まで変え、さらには人を切って改革を謳歌する事は実は簡単な事なんですよね。1番楽な作業です。権力さえあれば出来ますから。でも人の心に変化を起こす事は、並大抵の人間では出来ません。
世の中、改革を叫ぶ人が多過ぎて疲れます。どうせ出来ませんし、出来ても組織はをめちゃくちゃにする改革の仕方しか知らない人が「改革」って言いたがるんですよね。そういう人を多く見て来ましたね。僕は社会的に見てもなんの肩書きもありませんし、偉くもなんともありません。単なるチェリストにすぎませんからね。だからこそ、縛られる事無く、フェアな立場でフェアな意見をずっと言い続けていきたい。
そんな話だけで、結局コンサートの細かい打ち合わせと言うのは「チラシが出来たよ、ほらコレ」とチラシを渡された事だけでした。
でも楽しかった。あの師匠と話した記憶と言うのは子供と大人という関係での会話しかありませんでしたから、今日のような話をして、ちょっと大人になれた気がしました。