侍JAPANの誇り 

優勝という最高の結果を僕に与えてくれた誇り高き選手達に心から感謝したいです。
あの場面で今大会不調と伝えられたイチローに廻ってくるという事、そういう星の下に生まれたヒーローという感じがしました。
そしてその不調と言われた彼が結果をもたらす。凄い事です。もちろんロスには行けない訳でテレビでの観戦でしたが、イチローが打った瞬間「ヤッター」とか「よーしっ」とか大声を張り上げる事はありませんでした。ただただ感服して言葉が出ませんでした。
昔、友達に「イチローがいくら打率が高いと言っても、僕が一曲弾く間に音程が取れている確立はイチローより高いぞ、僕はイチローを既に超えている」と豪語した記憶がありますが、撤回させていただきます。
誇りってなんだろう。
プライド。
日本ではプライドが高いと言うと凄く悪いイメージがあるのですが、元来そういう悪いイメージの言葉ではないような気がします。
彼等を見ていると、誇りとは「自分の意志を守る事」のような気がします。
それは絶対にお金でも買えませんし、お金で売れるような物は誇りでもなんでもありません。

パブロ・カザルスが故国スペインのフランコ独裁政治に反対して、フランコ政権下のスペインでは故国であろうと絶対に演奏しませんでした。しかもそのフランコ政権を認める国でも絶対に演奏しませんでした。だから日本でも指揮はしましたが、演奏はしませんでした。あれは音楽家カザルス、人間カザルスを守る誇りだったのかなと。
前回のWBCの優勝をもう一度勝ち取るという目的を守る事、それは100億もらっても出来ませんし、ただただその守る気持ちが他の国より上回ったということなんでしょうか。原監督は日本のプロ野球では敵のチームの監督さんで、采配等は専門家が評論する事で僕が言う事ではありませんが、いつも前だけを向いて戦っていた感じがあります。そこが素晴らしいと思います。そして侍という言葉を使っただけあって、戦う相手を敬う事を常に記者会見では口にしていました。そういう潔く、フェアな所が素晴らしいと思いましたし、これが優勝でもそれ以外でも、僕はいい物を見せてもらったと思った事でしょう。

有り難う 侍JAPANの選手