神奈川フィル・remodel

今日は小平で、明日は調布でコンサートがあります。明後日からは静岡です。静岡には3日間滞在して本番が終わり次第帰って参ります。全て神奈川フィルでのコンサートです。来年度、つまり4月から神奈川フィルは指揮者陣が大きく入れ替わり、常任指揮者に金聖響さんが就任します。もう新聞や雑誌でご存知の方が多くいらっしゃると思いますが、新しい体制が4月から始ります。しかもソロ・ビオラに柳瀬くんが就任します。シュツットガルトのオパーで活躍していた彼が入ってくれる事は非常に大きいですし、楽しみです。
金聖響さんは僕より3つ年下で、丁度弟と一緒の年齢です。関西弁の日本語、韓国語、英語は全てネイティブの発音で話せますし、ドイツ語も出来るみたいです。
彼と話すと必ず激論になり、特に政治、経済の話になると終わりません。なんでもよく知っています。それに彼独特の哲学には敬意を表します。
ゴルフは完全に彼にかないません。昨年の夏、多治見市が40度を超えて最高気温を記録したというその日に二人でゴルフをして、二人とも熱死しそうになりながらもめちゃくちゃいいスコアを出し、俺たち逆境にしか力が出せないんじゃないかと言ってた事があります。でも彼のゴルフは凄い。
もっと凄いのは、彼が持つ自分のビジョン、神奈川フィルに対してのビジョンの設計の明確さ、綿密さです。そしてそれに向けた行動とバイタリティ。びっくりします。凄く期待しています。
彼の音楽作りは「ピリオド奏法」(古楽器的な奏法を用いて演奏する奏法)であるという事だけがどうしてもクローズアップされがちですが、至って根本はオーソドックスです。これについても凄い議論をしましたが、結局目指す場所はほぼ同じなんですね。そのアプローチが違うというだけで。
でもそのアプローチについてもなんにしても、彼とは本当に何度も議論しました。これは個人的な考えですが、こういう議論をオーケストラのメンバー全員が彼として欲しいと思ってます。徹底的に論争し、納得して先に進む。
そしてお互いが正直に物を言いあえる環境がこれからの神奈川フィルの更なる飛躍といいますか、成長に繋がるのかなと思ってます。
変かもしれませんが僕の持論は、一つのコンサートを成功させるには指揮者、プレイヤー、ステージマネージャー、ライブラリアン、チケットサービス、広報、営業etc.......の全ての人が最高の仕事をした時だけだと思うんです。誰が抜けてもいけないし、一人でもが適当に仕事をしたらまず成功はないと思います。それを全て見渡せて、その上、音楽を深く愛して音楽に真摯な姿勢の金聖響さんに期待しています。
英語の訓練の為にアンサンブル金沢の様にリハーサルは英語にしてくれないかな。
まあそんな事より、まずは明日の仕事を頑張ります。