九州巡業 カルテット・ツアー

18日に神奈川フィルの「みんなのオーケストラ」のコンサートが終わり次第新横浜から新幹線に飛び乗り、小倉に向かいます。
19日からはハードで地元の希望されている方々のレッスンをして、そしてリハーサル、そして本番という日々が続きます。
20日はバッハの無伴奏チェロ組曲のミニコンサート、21日はしっかりとシューベルトの弦楽3重奏、モーツァルトのカルテット「不協和音」、そしてシューマンのピアノクインテット、22、23はシューベルトは無く、今年生誕100年のルロイ・アンダーソンの曲集、中山晋平の童謡メドレーなども演奏します。それが23日まで続きます。小倉の北九州男女共同参画センターのホール「ムーブ」、アマデウスホール、そして長崎の国見町文化会館「まほろば」等で演奏いたします。


とても難しい選択なのですが、どこかに所属してちゃんとした給料をもらって安心して練習をして自分を高める、もしくは風来坊のように楽器と身一つでひたすら各地を飛び回り、いろんな素晴らしいメンバーと日々の勝負をして自分を高める、と、この二つしか我々には無いような気がします。
僕は都響を辞めた後、しばらく吟遊詩人(かっこいい言い方ですが)のような生活をしていました。
それはそれで凄く刺激的で、自分の事を良く知る事ができたし、かなり自分の為にもなった気がします。
ただ将来の不安は常にありました。オーケストラに所属すると、なんとなく毎月の給料がありますから、安心してチェロに打ち込めるかというと、そうでもなく、意外に怠けるものです。ただ僕は2年ごとの契約更新というものがあり、仕事内容がダメであればクビですので、一生安泰と言う訳では全くありませんので、緊張感はありますが、やはり元々怠け者ですから、(今日はもういいか)と思ってしまうこともあります。
でも、こういう九州巡業のように、毎日毎日が勝負のような日々というのは凄く僕にとっては刺激的です。
それが稼ぎにならなくても、それがボランティアでも、僕はこういう経験が凄く欲しい。
だからそういう精神を持った仲間と音楽祭を作りたいと前にも書かせて頂きましたが、それがだんだん夢じゃなくなって来ています。
やっぱりそういう仲間がいて、そういう精神を持った集まりの人間の演奏を期待してくれるお客様がいる。だんだん夢が現実になりつつある事は僕を鼓舞させています。ただ、最近働き過ぎでちょっと身体も精神的にも休みが必要かなと思う今日このごろです。


九州巡業、めっちゃ楽しみです。
その前に明日、明後日はオーケストラの仕事です。頑張ります。