神奈川フィル第244回定期演奏会

常任指揮者の現田さんの指揮でテーマはアジアという定期演奏会でした。
曲目は


團伊玖麿:管弦楽組曲シルクロード
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ長調
リムスキー=コルサコフ交響曲第2番「アンタール」


の3曲でした。


團先生の「シルクロード」は、團先生自身の指揮でよく演奏しました。
もう亡くなられて何年もたちますが、楽団員の間では未だに團さんのエピソードは語り継がれています。
どんなに指揮を失敗なさっても、本当に憎めない素晴らしい方でした。

また、トークコンサートでは独特の語り口で、本当に独自の世界を持ってらっしゃった方でした。
團先生がおっしゃっていたのは、このシルクロードを書いた当時日本人で誰もシルクロードを旅した人はいなくて、團先生自身も文献をよんだり、写真を見たりしてこの曲を書いたとの事。
さらにこの曲を書いた何年か後に作家の井上靖さんらと共にシルクロードを旅をして、自分が想像して書いたシルクロードは間違ってなかったと確信なさったそうです。
素晴らしい方でしたので、本当に今いらっしゃらない事が残念でなりません。


「アンタール」はかの有名な「シエラザード」の歴史的完成度には届きませんが、若き日のリムスキー=コルサコフの野心が見える曲でした。
今年はリムスキー=コルサコフが亡くなって100年の年にあたります。


コンサートが終わったあと、みなとみらいホールのロビーで定期会員の方々との交流会といいますか、レセプションが行われました。
そこでコンサートマスターの石田様とホルンの大橋さんが編曲したエンリコ・モリコーネの「ニュー・シネマ・パラダイス」をデュオで演奏しました。
今日楽譜を渡され、ゲネプロ後にざっと見ただけでこのレセプションで弾いたわけですが、相当難しく、失態を演じました。撃沈です。
いつかリベンジを。


そのお客様の中で「ブログをいつも拝見しております」とおっしゃって頂いた方がいらっしゃいました。
なんだか恥ずかしいやら照れるやら。


という訳で、2008年度のシーズンが開幕したわけです。
個人的には定期会員の方々のアンケートだけで曲目を決める定期演奏会が年に一度あってもいいのではないかと思っています。
いつも年度の最後の定期演奏会は曲目を未定にしておいて、12月ぐらいまでにアンケートをとって、序曲、協奏曲、シンフォニーの上位1位になった曲を当日発表する、みたいなコンサートはいかがですかね?
ご意見お待ちしております。


明日は石田様とデュオの収録、明後日は埼玉でバッハの無伴奏チェロ組曲です。
もう夜中の2時ですが、早く寝て明日に備えたいです。


おやすみなさい。