バッハ無伴奏 IN 福島県立美術館

春という響きにぴったりの今日、福島県立美術館に行きました。
演目はバッハの無伴奏チェロ組曲より1番3番そして5番(アンコールは4番のサラバンド)。



イタリアの大きなドゥオーモを思わせるすこぶる高い天井のエントランスでの演奏会でした。
よく響く事は当然とはいえ、音が散るわけでもなくとても演奏しやすく、どんな弱音でも響いて自分に返ってくるのがわかりました。


演奏の内容はともかく、150人以上のお客様が来てくださり、また、暖かい拍手も頂きとても幸せな1日でした。


およそ20年前、日本音楽コンクールに入賞したご褒美で福島音楽堂で演奏させて頂きましたが、その当時はどんな曲も、どこか課題曲であり、義務的な想いが強かったのですが、20年たった今、その義務感はすっかりなくなりました。
それが歳を重ねた事なのか、成長したという事なのかわかりませんが、最近では、とにかく『山本裕康が弾いたバッハ』ではなく、純粋にバッハの作品を聴いて頂く、そんな想いで弾ける事は自分にとっても嬉しい事であり、また逆に責任も重いのかなと思っています。


今日もまた新たな課題も見えてきましたし、日帰りの福島は少々きつかったですが、とても心地いい疲労で充実した1日となりました。


福島県立美術館のスタッフの方々、1時間半かけて来た甲斐がありましたと言ってくださったお客様、すべての方々に感謝です。

有り難うございました。

いつの日か2番4番6番をここで弾ける日を楽しみにしています。



携帯ストラップにサイン。お孫さんにプレゼントされるのだとか。
お買い上げありがとうございます。




福島県の皆様、またいつの日かお会いしましょう!