決戦直前渾身のレポート!

皆の衆!デンマークとの決勝トーナメント進出をかけた戦いは9時間後に迫っているぞ。


今日はそんな緊張漂う日であるのにもかかわらず。思わず涙してしまった。
明後日の定期演奏会のプログラムにブラームスのバイオリン協奏曲があり、リハーサル2日目の今日、ソリストの矢野さんがいらっしゃいまして、午後はこの協奏曲のみのリハーサルでしたが、そこでついついもらい泣き。
もらい泣きと言っても、ブラームス自身が完全に泣いているんだもん。そのもらい泣きです。
このバイオリン協奏曲、弾くのは何度目だろう。これほどよく知っている曲だというのに、なんで今日だけこんな気分になったんだろう。泣いたなぁ。

12時間後にははっちゃけてテレビの前で応援しているかと思うと、いても立ってもいられないぐらいの気分でドキドキすらしていましたが、今日の午後はブラームスのバイオリン協奏曲で心地よく感動的なそしてちょっぴりセピアな時間を過ごさせて頂きました。


都響にいる時、矢部くんの実質上のデビューだった(このコンサートで世の中に矢部達哉という名のバイオリンニストが全国に轟いた程の名演だった)定期演奏会が、シューベルトのグレイトとこのブラームスのバイオリン協奏曲だった。あれは素晴らしかった。今でも震えるぐらいの喜びと感動を覚えている。

あの頃も僕もまだ都響に入りたてぐらいの20代で、その頃から今までの事をずっと思い出させる様なメロディーやハーモニーなんだなぁこの曲が。たまらない名曲です。



今日の明け方、勝っても負けても、20年経てば「あれは嬉しかったなぁ」とか「あれは勝って欲しかったなぁ」と同じ笑顔で語れる日がくるんだろうな。
そしてもっとブラームスが胸に熱く迫る年齢になるんだろうな。