新国立劇場「偽の女庭師」公演

今日 劇場で通し稽古が行われました。
指揮者なしで、しかもレチタティーボは落語。非常に演出も素晴らしく、明日、明後日の本番が楽しみです。
それにしてもオケは室内管弦楽で、ソリストは7人というオペラにしては小規模ではありますが、その何倍ものスタッフが支えています。
オペラとは凄いものです。ドイツやオーストリアを始めとするヨーロッパの歌劇場が、国や市の予算がないと出来ないのは当たり前のような気がします。莫大な予算なんでしょう。ヨーロッパでもその予算が毎年削られていると言う話を今回参加しているチェロのハーデンボルグくんに聞きました。
でも曲もさることながら、本当にうきうきする舞台です。レチタティーボ古今亭志ん輔さんは素晴らしい。実は僕、落語がめちゃくちゃ好きなんです。あの話芸を極められた落語家の方々には心底尊敬しています。志ん輔さんも本当に話が巧過ぎて感動ものです。
今年2009年は日本オーストリア交流年らしいです。
その為にオーストリアと日本の歌い手で、オーストリアが生んだ天才モーツアルトを、日本の誇る落語家と、そして日本人と外国人及び外国で働いているプレイヤーで常に構成される東京アンサンブルで、というのが事の始まりです。


明日明後日の公演は指揮者なしでのオペラというリスクを全く感じさせない素晴らしい舞台になると思います。
先ほどのチェロのハーデンボルグくんは数ヶ月前からウィーンのトーン・キュンストラー管弦楽団のソロ・チェロに就任しました。まだ若く素晴らしい奏者です。チェロはその彼と古川くんと僕、コントラバスは「刎頸の友」池松宏です。めっちゃいい感じの低弦チームです。
「何が起こるかわからない瞬間瞬間のスリルがオペラはたまらない」はハーデンボルグの言葉ですが、その通りです。

楽しみです。
非常に楽しみです。